音を楽しむ絵本展

2018年5月21日(月) ブログ
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6月末から始まる[リネン&レース展]までの間、絵本図書館では[音を楽しむ絵本展]というテーマでいろいろな絵本を展示しています。
 
そうです、[リネン&レース展]のテーマ、「シンフォニー」の前奏曲のような感じ。
 
様々な音楽に関した絵本が選ばれています。
 
この絵本もその一つ。
 
今日ももったいないような気がするくらいの青空でしたが、そんな青空に気球に乗った男の子の絵と黄色い大きな題字が目を惹く可愛い絵本。
[すばらしい みんな]
 
絵は ティム・ホプグッドさん。
訳がお馴染みの詩人のアーサー・ビナードさん。
 
作者、と言う記載が無いのは 絵本自体が有名な曲[WHAT A WONDERFUL WORLD]の歌詞で出来ているからです。
 
サッチモこと、ルイ・アームストロングが歌ったこの曲はCMでもくりかえし使われているし、独特の歌声はたぶん知らない方は無いくらい…
 
でも、正直、あの歌い方、あの声からはこういう歌詞だとは気づきませんでした。
この絵本をめくりながら改めて彼の歌声を聴きたい、ととても思いました。
 
巻末に載せられたお二人の言葉を紹介しておきます。
 
「ぼくがルイ・アームストロングのWHAT A WONDERFUL WORLD]を初めて耳にしたのは、たしか6歳のときだった。
すぐ気に入り、そのあと学校でもみんなで歌うこともあった。
思いっきり明るい歌詞、大胆な楽観主義、その希望で満杯な感覚が、この歌を名曲にしている気がする。
自分が大人になって、父親にもなってから、あるとき娘がフリーマーケットでアームストロングの古いレコードを見つけ、買ってプレゼントしてくれた。
久しぶりに聴いたあのすばらしいだみ声…その日から、なんとか絵本にしたいと思ったのだ。
             ティム・ホプグッド        」
 
「英語のWONDERFUL を日本語に訳すとき、よく「すばらしい」という単語がつかわれる。
ただ、そのもととなるWONDERは「不思議」の意味が中心にあって、満ち溢れるほど「ワンダー」が「フル回転」だから「すばらしい」と感じられるわけだ。
          中略
もちろん世界を冷静に見まわせば、「すばらしくない」ことがおそろしいほど横行している。
この[WHAT A…]が最初に歌われた1960年代も、この絵本[すばらしい みんな]がつくられた2010年代も同じ。
「ちっともすばらしくない世界」を前にして、それに対しても「なぜかなぁ」と不思議がり、その奥にひそむ本来の「すばらしさ」を見つけようとすることは大事だ。
後略
                 アーサー・ビナード     」
 
そっか〜。
世の中にがっかりしてないで、やっぱり明るい方を向いていかないと…ね🤔