再生の森
ゆう風舎の作品展の中でも、毎年一味違った個性的な作品を作り続けているIさん。
昨年秋に旦那さまを亡くしてから、しばらくは気力で明るく頑張っておられ、傍目に痛々しい気がしていましたが、やはり百日を過ぎたあたりから、体調に変化が出てきてしまいました。
下を向いて縫い物をすると、フラフラしたり…。
春の花粉症も相まって辛そうな日々…。
でも!
それでめげないところが彼女の彼女らしいとこ!
「先生、大丈夫、仕上げますからね」
と…。
最近又少しずつ縫い進めておられます。
取り組んでいるのは一昨年暮れに倒れて以来、少しずつ回復して、いろんなことに頑張っておられた旦那さんの事と、支えたご自分の境遇を、苔むした原生林の森の中、倒れた古木を糧として、きのこや新しい植物の生命が誕生する神秘の森に託しての絵キルト。
奥深い中にもどこかからか光が射して、悠久の時間が流れる中、人知れず命が育まれていく森を表そうと去年の[レース展]終了後から始められたのです。
旦那様は…思いがけず還らぬ人となってしまいましたが、Iさんの想いは繋がっています。
今日写した写真はごく一部ですが、ウール地、原毛、オーガンジー等、いろいろな素材を駆使して重厚な森に仕上がりそうですよ。
ぜひ、観にいらしてくださいね。