トム・チット・トット
用事で車で出かける連れ合いに
「ついでに朝のパン、何か買ってきて」
と頼みました。
すると、ちょうど焼きたてが並んだとこ!だったみたいで ふわふわほこほこ湯気がたっています。
そうなると、とても明日の朝まで待てません。
ちょこっとスライス、バターをつけてパクっ。
あんまり美味しくて本当は全部食べてしまいたい!…と思った時、必ず思い出すのが、子供の頃に読んだ[少年少女世界文学全集―イギリス編―]の[トム・チット・トット]という話です。
[ロビン・フットの冒険]と[アーサー王物語]の長編の後に幾つかのイギリス民話が載っていて[トム…]はその中に入っています。
この全集、いったい何回同じものを読んだことでしょうか。
ディズニーと共に私が西洋文化に憧れる素となった、と思います。
とにかくお姫様と美味しそうなお菓子と妖精が出てくるとワクワク、[トム…]も3つとも出てきます。
あらすじはこうです。
ある町に住む働きもののおかみさんの悩みは年頃になった娘が怠け者で。
ある日もおかみさんが作った5枚のパイを、おかみさんが外出している間に 娘がすっかり食べてしまいました。
がっかりしたおかみさんは家の前で糸車で糸をつむぎながら
/私の娘は/5枚の5枚のパイをたべちゃった/
と歌を歌いました。
すると、そこをちょうど通りかかった王様が
「ほう、何だかおもしろそうな歌を歌っていたね。もう一度、歌ってくれないか」
驚いたおかみさんはまさか、そんなことは歌えないので
/うちの娘は夕べ/5かせの5かせの糸をつむいじゃった/
と歌ったのです。
感心した王様は娘を嫁に…。
私はぜーんぶ覚えていますが、続きはぜひ、いつかご自分で読んで下さいネ。
面白いですよー。
ところで、夕飯時にニュース番組で見た、過疎の山あいの村の(京都にあんな所があるのですね)駐在さんの話には泣けて泣けて(T_T)
退職して村を去る日、皆(村の人は90%が75才以上だそう)とお別れして、見送られて、車を走らせた後、村外れで一人待っていた小さな小さな腰の曲がったお婆さんの涙…。
はぁー、こんなに泣きながらご飯食べたのも久しぶりです(;_;)