想像力

2015年5月5日(火) ブログ
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「忙中閑あり」毎日たった数ページずつですが読んでいます。

Iさんに借りている姜尚中さん著の[心]をまだ半分のところです。

もう一人の読書家の友人は
「[心]なんてタイトルをつける人なんて…」
と、一刀両断ですが(たぶん、友人は夏目漱石の[こころ]のファンなんです^^;)Iさんがお兄さんの亡き後書庫から見つけてきたという本。
大切にページをめくらせていただきました。

親友を失って「生きる」という意味を否応なしに突きつけられ、自分の事も肯定できずに悩む二十歳の学生からの手紙にメールで丁寧に返事を綴る筆者。
筆者の姜さんにはそうせずにはおれないある理由があるのですが…

それはさておき、今日読んだところは図らずも襲った東日本大震災、大学の友人の郷里であったことから、そこで海に散った遺骸を捜索し、引き揚げるというボランティアを始めた若い彼の見たもの、体験した事の描写でした。

実際に目にしたわけではなく、文字の上だけ…
それでも衝撃を受けます。
改めて西に住む私達は知らないで済ましていたことを痛感します。
もちろん、こちらからでもボランティアに行かれた尊い人々もたくさんおられたことでしょう。

とにかく、こうやって日常を過ごせる事がどんなにありがたいことか、自分の「役目」を精一杯果たす努力をすることの大切さを思います。

昨日、閉店間際に出会えた明石から来てくれたMさん。
重度のハンディと共に生きる息子さんとの生活もものすごく貴重で愛おしい日々なんだと、勝手ながら思います。
その中で創るMさんの人形作りも…
いろんな人のいろんな日常がものすごくありがたい…

ところで本を貸してくれたIさんの今年の作品はコスモス畑です。
「暗いトンネルを抜けると…」
と、Iさん。
コスモスの周りは黒にします、との話を始めは不思議に思っていたけど完成するとIさんの気持ちがよく判るような気がしました。