タイムリーすぎて…
この、たくさんの白い布の切れ端、なんだと思われますか?
実はクリスマス・ディスプレイの準備中です。
そうなんです、アッと言う間にそんな季節になってしまいました。
毎年、ゆう風舎のクリスマスは11月の始めからですから…
今年は3日木曜日から。
なので、ワンデイ・レッスンの日にはゆっくり出来なかった大丸神戸店、他のフロアも含めてもう一度ゆっくり行きたいな、と思いながら、来週の水曜、定休日はディスプレイ替えで缶詰めです(>_<)
そうそう、昨今では今はハロウィンなんですよね。
ところが…私のちっぽけなこれまでの人生の中にはハロウィンの思い出は無く、オレンジ色と黒の配色、カボチャ…といった意匠にも心ときめかず、毎年、スルーです(・・;)
ところで、写真にチラッと写っている、こちらのオレンジ色と黒の配色の表紙の本。
これには散々、心掻き乱れさせられました(^^;;
またまた恥ずかしながら、作家さんも題名も全く知りませんでした。
この本は2014年に刊行されたもので日本推理作家協会賞受賞作だそうです。
新聞の欄で知ったIさんは読みたくて読みたくて…
今年、単行本になったのを待って購入、一晩で一気読みして私に貸して下さった、という訳です。
重たい厚めの本を毎日、チョビリチョビリ読む私。
でも単行本ならバッグに入れて、ちょうど神戸を往復する機会が二回ほどあったので電車の中で読破しました。
ただし、何ページ読んでも
(キェ〜、Iさん、なんて本を貸してくれたんやろ。せっしょうな〜〜)
あまりにもタイムリーで、哀しくてドキドキして怖くて辛い…
日本推理作家協会賞を受賞された、と言っても 実は推理小説ではありません。
世界屈指の貧困と紛争が渦巻くアフリカの東端、ソマリアに 「海賊対処行動」に従事するためにいた陸上自衛隊のある小隊が、墜落した「有志連合海上部隊」の連絡ヘリの捜査救助に行き…
本来ならアメリカ海兵隊のTRAPが出動すべきところを諸事情により、自衛隊に任務が回ってきて…
ところが思わぬところで思わぬことが発生。
あれよあれよと言う間に命がけの戦闘に巻き込まれ、心ならずも殺し殺され…
とても、外国を舞台にした「冒険活劇」とも「絵空事」とも読めません。
あらゆる取材や学習をして渾身の力で描いた作者もきっとそんな気持ちでは無いと思います。
隊員の一人一人の人生や入隊動機等も随所に挟まれ、とても共感できます。
2014年はまだ集団的自衛権を含む安保関連法が成立していない時。
今読むともっともっと、辛いです。
そうは言いながら、やっぱり多くの方に読んでいただきたい気がします。