一周忌
昨日、車で家を出る時、
(うわあ、彼岸花が咲いてきたなあ)
と、思ったとこだったもので、会場でこの絵がすぐに目に飛び込んできました。
去年の11月。
51歳の若さで逝かれた米田桂子さんの自宅で行われた手作り絵本の遺作展に出かけた事をこのブログでも書かせていただきました。
今度は上郡町にある小さなギャラリー、[ギャラリー靜匠]で17日から23日まで行われている、というので定休日の昨日、義父の居る太子町へ向かいがてら、真逆の方向にハンドルをきって行ってきました。
ウィークデイなので
(今日はおられないだろう)
と、思っていた中学教師のお連れ合いさんも会場におられたので、
「今日は何かの振り替え休日ですか?」
と聞く我が連れ合いに、
「今日は命日なので年休を取りました」
と。
奇しくも昨日が命日だったのですね。
そして、去年、3ヶ月後という異例の早い時機に遺作展を開催されたこと、ちょっと不思議に思っていたのですが、判りました。
桂子さん自身の希望、
「お葬式よりも作品展をして…」
それで一周忌にも作品展をされたのですね。
会場が違うと又、違う感慨がありました。
ハガキ大の和紙に日々、暮らしの中で目についたもの、咲き出した草花、夕餉にする野菜、食器、動物、虫(カメムシまで(^^;;)ありとあらゆるものが鉛筆線描と少しの水彩で描かれていて。
対象を見据えて 線一本を大切に強弱を交えて入念に引いていく…日本画の基本のようなものですが、桂子さんの線描は観察力、集中力を備え、それでいて柔らかく小さなものへの愛情がじんわりと感じられる好スケッチばかりです。
いったい何枚あるのでしょう。
手作り絵本は
(どこかへ発表しよう)
と言うより、我が子を楽しませるために
(ビビビッ)
と思いついてニコニコ仕上げた、というようなものばかり。
下の連作の版画も よく見ると一本の大樹(息子さんの名前も同じ)の四季が部分部分で描き分けられているのですね。
そんな桂子さんの作品展が来年のお正月、山口県は下関の「旧下関英国領事館」というところでも行われるそうです。
桂子さんは下関の方だったのですね(^^;;
たった2日間だけですが、お近くにお住まいの方はぜひ、と思います。
2018年 1月2日(火)、3日(水)
9:00〜17:00
入場無料
旧下関英国領事館
tel083-235-1906