サム・レヴェンソンの詩
昨夜は 大丸でのワンディ・レッスンの後、久しぶりに会えたKさんと夕食をご一緒してから帰ったので、少しいつもよりは遅めでした。
顔を洗ったり、歯を磨いたりしながら、何気なくテレビをつけると、白黒のなにやら見慣れた場面、可愛い人が髪をショートヘアにしてもらっていて…
[ローマの休日]でした。
もう何回も観たし、片付けないといけないこともいっぱいだし、観ないでおこう、と思いながらも、二人ともついテレビの前で固まっていました。
名作というのは何度観ても、見飽きないものですね。
画面の隅に新しい発見をしたり…。
そうでなくても、画面に映し出されるオードリーの初々しい笑顔に釘付けになってしまいます。
その頃に比べ、この本の彼女は齢をとっています。
でもこの本は、一緒に写っている息子ショーン・ヘップバーン・フェラーが彼女の生涯を綴った、素敵な本なのです。
かなり分厚く、正直、まだ私も全部読んでいません。
ただ、ここで、彼女が亡くなる前、最後のクリスマスに息子二人に話して聞かせたという詩の一部を紹介します。
サム・レヴェンソンという教師兼作家兼俳優だった人が孫娘に書いた手紙だそうです。
魅力的な唇になるために、やさしい言葉を話しなさい。
愛らしい目を持つために、人のよいところを探しなさい。
おなかをすかせた人に食べ物を分けてあげれば、身体はほっそりするよ。
1日一回子供が指でといてくれれば、髪はつややかになる。
決してひとりでは歩いていないことを知っていれば、弾んだ足取りで歩けるはず。
おまえの未来のために伝統を残しておこう。
愛情をこめた人のやさしい慈しみは、けっして失われることがない。
物は壊れたらおしまいだけど、人は転んでも立ち上がり、失敗してもやり直し、生まれ変わり、前を向いて何回でも何回でも何回でもあらたに始めることができる。
どんな人も拒絶してはいけないよ。
助けがほしいとき、必ず誰かが手を差し伸べてくれることを覚えておきなさい。
大きくなればきっと自分にもふたつの手があることを発見するだろう。
ひとつの手は自分を支えるため。
もうひとつの手は誰かを助けるため。
おまえの[すばらしき日々]はこれから始まる。
どうかたくさんのすばらしき日々を味わえるように…。