辛い本…
いよいよ、コスモスも、萩も、良い香りの金木犀まで咲いてきました。
柿の実も赤くなり、
(日本の秋はやっぱりステキ…)
とつくづく思う今日ですが、本当にこの平和をどんなことがあっても死守しないと!って思う本を読みました。
何年か前に出された本なので読まれた方もおられるかもしれません。
映画化される、とかで文庫本になり、Iさんが貸して下さいました。
読み始めるととにかくつらくて辛くて読むのが嫌でした。
でもやっぱり(頑張って読まなくては)と思い、読み進め、
読み終わるとやっぱり(読んでヨカッタ)と思いました。
正直、皆んなに読んでほしいと思いました。
シベリアに抑留されていた人の話です。
[収容所(ラーゲリ)から来た遺書](文春文庫刊)
辺見じゅんさんが昭和60年に催された「昭和の遺書」の募集に応募された沢山の中から心を動かされ、ある(偉大なる凡人の生涯)を描こうとそれから様々な調査、研究の上書かれたノンフィクションです。
戦争の惨たらしさは他にもいろいろ表現物がありますが この本の内容は私はかなり応えました。
ソ連だから、又今のロシアだから、というのではなく、戦争とは「そうなるもの」
でも、その中でも最後まで人間性を失わなかった人…
もう、平和な世の中だと思いこんでいた、私が1歳くらいの時に、最後の抑留者の方達が舞鶴に帰って来られた、ということも全く気がつきませんでした。
過酷な状況の中、周りの人々を励ましつつ、自分は病で亡くなってしまった山本氏。
その4篇の遺書をどうやって仲間が持ち帰って奥さんに渡したか…
やっぱり、ぜひ読んでほしいなー、という本でした。