街の広場に…①
針金で骨格を作り、少しだけ麻紐を巻いて紙粘土で肉付けしていく…
何年ぶりでしょうか?
工作をしましたよ。
昔、図工専科だった頃、毎年6年生には人物を彫塑で作るというのをカリキュラムに入れました。
教科書に載っているのは判で押したように「スポーツをする人」です。
子ども達の憧れのスポーツ選手、野球選手やバレリーナ。
それはそれで一人一人の子どもは喜んで造るでしょうが、ただ人物を作るだけではなく、もっと広がりのある楽しさ、友達の作るものとの関連や粘土以外の素材を使う楽しさ、完成して全体を見た時のスケール感を味わってほしいと思いました。
一人一人の個性的な造形を尊重しつつ、のクラス全体の共同作品。
オーケストラを作ることにしたり…
サーカスを作ることにしたり…
他の学校では御神輿を担ぐお祭りにしたり…
忘れられないのは 教科の成績優秀、スポーツも出来、サッカー大好き、ちょっと上から目線の性格がたまにキズ、というI君。
「みんなでオーケストラを作ろうね❗️」
ビデオ持参で張り切って言う私に
「チェッ」と舌打ち、サッカー選手が作りたかったという不満が始めの頃はありありの態度。
ところが作っていくうちに(え〜と彼はバイオリン担当だったかなぁ?)どんどんのめり込み、木材で作る楽器は誰よりも立派に作っていたなぁ。
「もっと大袈裟くらいに身体を動かそうね」
そんなアドバイスのもと、指揮者を素敵に作った子。
髪を振り乱しての、ベートーヴェンみたいにピアノをひく人を作った子。
チェロの完成度があまりに高くて後で、申し訳ないけどプレゼントしてもらった子。
あの頃の子は今、働き盛りの40代。
皆んな幸せに暮らしていますように、と思いながらの工作です。