レースのクッション
「先生、スミマセン。体調が悪くて持っていけそうにないので送りますね」
Sさんは何度目かの抗がん剤治療中。
今年の[布と糸で…展]に新作が出せなかったのを気にされてか、早くからレースで作る作品に取り組んで下さいました。
冒頭のようなメールが来ると肝が冷えてしまう私ですが、送られてきた作品を見て、少し安心。
丁寧に作られた3点もの美しいクッション。(あ〜よかった。体調の良い時も…)
「テーマに合わなければ、よけといて下さい…」
なんの、なんの、「ゆう風舎・風ものがたり・風に吹かれて」ですもの。
丁寧に刺された花の刺繍は、きっと風の贈り物でしょうし、周りのひらひらレースは部屋の中に風を呼んでくれそう…。
勿論、展示させてもらいますとも。
長期間あるリネン&レース展ですから、きっとSさんも観に来て下さるはずです。
さてさて、咳き込んで苦しくて眠れない時にはほんの少しだけ、闘病中の方の苦しさが解った気になる私ですが、ゆう風舎・風ものがたりが‘風邪物語’ではしゃれにもなりません。
早く治してがんばりますね。