第一作
若いのにTさん。
皆のためにおはぎを作ってきてくれました。
「あんこもきな粉も買った分です」
「おにぎりを握るみたいなだけで…」
と謙遜しますが、なかなかどうして。
作りたてのおはぎは柔らかくてとっても美味しくて…。
思わず、
(病気療養中のNさんにも食べさせたい)
(旦那さんを看病中のIさんにも食べさせたい)
と思いました。
そしてもうひとつ、嬉しいことも…。
久しぶりにいらしたCさん。
もう出来上がった作品を2つも持ってきて下さいました。
しばらく顔が見えないな、お孫さんのお守りが大変なのかな?と思っていたのですが、実は去年の11月にお父様を亡くされたのだそうです。
でも、コツコツと仕上げられ、こんな素敵な作品が出来ていました。
実はこれはとても特別な作品なんです。
Cさんはゆう風舎に来られてもう何年にもなりますが、作られる絵キルトの作品はずーーと、ゆう風舎のキットのみでした。
パッチワークキルトのベッドカバー等は少しだけ、オリジナルも作られたのですが…。
「Cさん、こんなに綺麗に作られるんですから、何か好きな絵本とかから作ってみたら?」
「いいえ、先生のキットを全部作らせていただいてから」
「Cさん、もう何でも縫えるんですから、そろそろキットじゃないものを…」
「いーえ、先生のキットを全部作らせていただいてから」
そんな会話が何年も続いて…。
とうとう第一作目が出現しました!
安野光雅さんの絵本から。
ドクダミの花の中で小人さんがオシッコをしている場面。
小さな作品ですが、布選びといい、刺繍といい、とっても上手く表現できていますよね!