ちひろさんのドキュメンタリー

2012年7月18日(水) ブログ
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(こどもや赤ちゃんを描かせたら世界一)
と、いわさきちひろさんの事を昔から思っています。

どちらかというと外国の絵本の色彩やユーモラスな(ぬけ感)(洒落っけ)に惹かれる私、特に人物や動物の大胆なデフォルメに感服しまくりの私ですが…。

ちひろさんの絵は違います。
天才的なデッサン、日本的な湿り気のある色彩、可愛さを強調するデフォルメ、etc.
そんなことももちろんですが、やはり一番人の心を打つのは、絵から匂い立つ(子どもへの愛情)でしょう。

そんなちひろさんのドキュメンタリー映画「いわさきちひろ〜27歳の旅立ち〜」のことが、今朝の朝日新聞に載っていました。

監督された海南友子さんは以前は
「かわいい絵の人」
という印象だったそうです。
でも、このドキュメンタリーを作るに当たり、生前のちひろさんを知る人にインタビューしたり、彼女の人生を掘り起こしていった結果、
「働く女性として、芸術家として、人間として強い…子どもが幸せになる社会をつくるんだ、という信念をまげなかった」人、として認識します。

勿論、昔から尊敬していた私は画集も持ち、数冊の本も読みましたが、
(どこで上映するのかな?あ!神戸シネリーヴルでも!)
と、観に行きたく思いましたが、なんと、調べてみると、神戸ではこの日曜日までのようで…。
あきらめないといけません

でも、ひょっとして、(かわいい絵を描く人)とだけ思っておられた人はぜひ観に行ってほしいと思います。

絵にしても、曲にしても、何度触れても(胸がいっぱいになる)というようなものは、決して楽なだけの人生や、偶然の産物なんかじゃない、ということ…当然ですよね。

ところで、優しい黄色で満たされたこの絵。
いらないものを全て取り除いた究極の表現。
私のカメラでも、ちゃんと、お母さんの後ろ姿の輪郭、お母さんの肩をつかむ子どもの指が写っているでしょうか?