海霧の日々?
たぶん、こういう仕事をしていなかったら、オホーツク海沿岸の方から残暑見舞いのお葉書をいただけることもなかったかも。
結婚して、関西で暮らしているNさんのお父様からです。
いつも、とても流暢な誠実な文章を書かれ、私なんか返信に困ってしまいます。
読み終えたら、はるか遠い地からの涼やかな風をいただいた感じがしたのでご紹介させていただきます。
「残暑お見舞い申し上げます。
世界のアスリートが、ロンドンで競い合っている熱い戦いの模様を、テレビが日夜放映しています。
全国のお天気情報によれば、本州のこの夏の気温はオリンピックの熱戦にも負けない程の暑さのようですが、北海道のなかでも、当地オホーツク海沿岸の紋別の海岸線は、優勢なオホーツク高気圧の影響を受けて海霧の日が多く、八月に入ってからも冷涼な日が続いています。
葉を刈り込まず、自然のまま奔放に延び放題にしている我が家の庭木の樹の下は、今年の日照不足で立派な苔が拡がり、ミニ苔寺の様相を呈しています。
それでも先日は、妻と奥山の林道をドライブした折、野草の草花を摘んで来て、投げ入れの盛り花にして家中を飾りました。
野花菖蒲、草連玉、穂先下野、鵯草、車百合、草藤、吾木香、糊空木、柳蘭等々。
今年は野山の草花も、その咲き継ぎの時期を戸惑っているように見受けられました。
兵庫に住んでいる娘の電話で、
「毎日ウンザリするほど暑い」
と聞いています。
御地はまだまだ残暑の厳しい日が続くでしょう。
呉々もお身体ご自愛ください。
遠くオホーツクの海辺より、残暑のお見舞いとお健やかな毎日をお祈り致します。」