ハグくまさん
なんで、こんな、単純な、短い、なんでもない話、なのに最後にビエエ〜と泣いてしまうんでしょうね?
それが絵本の持つ「力」ですかね。
作品展に合わせて[木]の絵本を集めている連れ合いがみつけた[ハグくまさん]
ニコラス・オールドランド/作
落合恵子/訳
どれどれ?
「もりに ちょっと ふしぎな くまが いました。
ハグくまさんといいます。
ハグくまさんは だれかにあうと いつだって だきしめてしまうのです。
中略
どんなにちいさな トリだって
くさいスカンクだって
ニョロニョロして だきしめにくい ヘビだって。
なかでも ハグくまさんが すきなのは もりの き でした…」
さて、ある日のこと、ハグくまさんは大変な出来事に遭遇します。
もちろん、言いません。
楽しみに読んで下さいね。
西洋人と違って、日本人はあんまりハグしませんよね?
恥ずかしがりだもの。
かくゆう私は…、あんまり大きな声で言えませんが、京都の狭い小さな、うなぎの寝床のような家で、小さな、シワシワした母に……日常茶飯にハグされて育ちましたよ(^^;
〈ハグ〉なんて言葉は知りませんでしたが(^-^)
だから〈ハグ〉の良さは思いっきり!知ってます。
温かくて、いい匂いで、安心感いっぱいで…。
ひょっとしたら〈ハグ〉に気後れされる方でも、小さな子どもたちなら大丈夫でしょう?
思いっきりハグしてあげて下さい。
この絵本につけられた赤い帯には、
「2011年3月11日を忘れないでください。
いまも、多くの人びとが不安な日々を送っています。
なにより子どもたちの未来が気がかりです。
ニコラス・オールドランドのこの原書を手にしたとき、心から子どもたちに、そして今を生きる大人にも
「贈りたい」
と思いました。
もっとハグして、もっと読んであげてください。
落合恵子」
と書いてありました。