気合いのピンク
私もほんのたまに「ここぞ」と思う時に着ていく服を縫っていただくMさんは洋裁のプロです。
数年前からお願いして[リネン&レース展]にも参加していただいています。
本当は、そのユニークな感覚と手法を駆使した絵キルトにも挑戦してもらい始めてゴールデンウィークにする作品展にも出してもらっていたのですが、今年3月にお母様が倒れられ、それから突然の介護生活が始まってしまい…
残念ながら作品展は欠席でした。
でも!
優しく可愛い外見とはちょっと違い、芯の強さを持っている彼女。
慣れない生活の中から少しずつ、少しずつ自分のペースを取り戻しつつあります。
そして約束通り、[リネン&レース展]のためにちゃんと3着も仕上げて持って来てくれました。
これはそのうちの一つ。
レースのワンピースです。
いつも、こちらの勝手なテーマにちゃんと応えてくれて白、ブルー、生成りという色でまとめてくれていましたが
「今年のテーマはSweetsなもんで、ちょっとならピンクとかも大丈夫ヨー」
の話をしっかり覚えてくれていて、なんと凝ったピンクの襟付きワンピース!
いわゆる‘台襟’の台の部分は白黒のギンガムチェック、ヨークの部分は薄手のローン生地にミシン刺繍を施して、まるでオリジナルのレース。
第二ボタンはピンクのキャンディ。
前立ての最後はピンクでキリッと一文字。
裾にあしらわれた2種類のレースといい、ちゃんと「Sweets」なワンピにしてあります。
ん?でもこのピンク。
「甘い」というよりも「きりり」としたしっかりピンク。
そっか、介護で忙殺される毎日に負けないで、Mさんらしい生き方を取り戻す決意のピンクかな?
ちなみにMさん愛用の新車もこの色です(^_^*)