マチエール
わりに大きな作品なのにこの時期、まだこのくらいで大丈夫?
大丈夫だと思います^_^
仕事もカリスマ主婦も一手に引き受け、忙しいIさん。
なかなか作品に向き合う時間がなかったのですが、年が明けるとエンジン全開、春の作品展には個性的な大作をバッチリ仕上げて出品してくれるハンサムウーマンでもあります。
御実兄を亡くされてから祈りの気持ちを込めて作った今年の作品[敦煌]
それを作りながら
「来年は明るーい作品、作りたい」
と、笑っておられたIさんが選んだのは見渡す限り一面に咲くピンクのコスモス畑です。
ブルーのリネン地にまずは様々な色のオーガンジーを割いて縫い付けて…
「これからどんどん盛ります」
と言いながら、今日はアブリルの3本よってある糸をわざわざ一本ずつに分けてオーガンジーの上から縫い付けていかれます。
こういう風に具体的なモチーフを作って行く前に土台に変化や風合いや下塗りをしていくことを 絵を描いていた頃、私達は「マチエール作り」と呼んでいました。
「マチエール」というのはフランス語で「素材」とか「材料」とか言う意味もあります。
真っ白なキャンバスや和紙に直接モチーフやモデルを描いていくのではなく、絵の具やその他の物を駆使して(その感じ)をより出すためにする下地作りです。
仕上がりの奥行きや色彩の厚みが出て、一層深い味わいになるのですよね。
それにしても絵キルトでそれをするIさんは流石。
今回もIさんらしい、スケールの大きい作品になることでしょう。