森さん
拙書[アップリケ絵本 わたしは仕立てやさん]に主人公モモがお母さんと一緒に洋装店〈Morry〉へ行く、と言う場面があります。
このMorryさんにはモデルになった人がいます。
それが母の親友だった森きみ子さん。
もちろん昭和の時代でしたからこんなにお洒落なお店ではなかったのですが、京都大丸のすぐ近くでいわゆるオートクチュールのようなことをされていました。
森さんの展示会へ行ったら目の覚めるような色合いの舶来の生地がいっぱいあって。
シャッ、シャッと描かれた独特のスタイル画があって。
今の私の「布好き」のルーツだったのかもしれません。
失礼ながら特に美人でもなかったし、母と同じくらいの小柄な身体だったのにとにかくセンスが良い服装でシャキッとしたハンサムウーマンぶりにずいぶん憧れたものです。
その森さんが96歳で突然逝かれました。
最後まで、新聞も本も読み、頭の回転速くよく喋りよく笑い…。
「ピンピンコロリ」でした。
(さすがだなあ!)
と思いながら、今日は京都での告別式に参列してきました。
本当に いっぱい いっぱい お世話になりました。