今日の写真はTさんのミニチュア。
まだ作りかけのカフェ・チェアーです。
パリの街角に並んでそうな籐製のチェアー。
籐細工の籐では太すぎるし、針金でも違うし、ここまでかなり試行錯誤したそうですよ。
落ち着いたのはクラフトテープの紐と麻紐。
赤が可愛く、めっちゃ楽しみですね。
10月にお目にかけられます。
ところで続きです。
大正10年に創設された文化学院の教師、講師陣は豪華です。
与謝野寛・晶子夫妻を始め、高浜虚子、菊池寛、川端康成、横光利一、小林秀雄、阿部知二、有島武郎、佐藤春夫等が文学部を
美術部にも社会学、自然科学、哲学分野にもその時代の錚々たる名前が連なります。
やがて時代は自由が奪われ、戦争突入という暗いものに変わり、文化学院は閉鎖命令を受け、伊作は不敬罪で逮捕されるという事態。
表向きの名前は[駿河台技術研究所]となり、実際は陸軍参謀本部やアメリカ兵の捕虜収容所となりました。
唯一学院に残った用務員の仁科夫妻は 長年生徒と先生たちを世話してきたと同じように捕虜たちにも大切によく世話をし、敗戦後も捕虜一同から感謝のプレゼントをもらったそうです。
そして終戦後、さまざまな困難の末、学院は再開されたのです。
その後も著名人を講師に招き、卒業生も各分野で活躍する人が多い学び舎だったのですが…
時代の流れ、様々な理由で惜しまれつつ2018年(平成30年)閉校となったのです。
勤めておられたまきこ先生、今度は同じく西村伊作が考案した軽井沢のルヴァン美術館の学芸員に転身。
ある夏、出かけて行った私たちをランチの後、カフェの裏に連れて行って下さいました。
「新しく建ったのです」
と案内されたのは両面ガラス張りの細長い建物、夏の間に子ども達やお客様を集めて陶芸や草木染めのワークショップが出来る、名付けて[アトリエ・ルヴァン]でした。
「高原さんもここでワークショップされては?」
その時はピンと来ず「いえいえ〜」とか笑っていたのですが、
神戸の後、もう一度東方面で頑張って[ハイジ展を…」と考えていた時
(東京はちょっとシンドイなぁー)
と言う私に
「ルヴァンはどうやろう?」
と思いついたつれあい。
信州❣️軽井沢❣️まきこ先生❣️
場所に憧れ、すっかりその気になってしまいました。
まきこ先生に相談すると快諾して下さり…
そんな訳で軽井沢での[ハイジの世界展]が決まったと言うわけです。(長々と読んで下さり、ありがとうございます)
後は壁の無い、ガラス張りの会場にどうやって展示するか?の大きな課題が残り、神戸の時よりも準備が大変ですが、なんとか来て下さる方が楽しんでもらえるように…がんばります。