「亡き兄がサンタになって、クリスマスプレゼントを」
なんてファンタスティックな事は言いませんが、それこそ、思いがけず神戸国際会館で催される[第九コンサート2023]の招待状をいただきました。
去年の12月、急逝した兄のために名古屋からわざわざ奥様とお義姉様とお参りに来て下さった兄の学生時代の友人であるつのださん。
なんと息子さんは角田鋼亮氏という著名な指揮者だということ。
「へえ〜!で、では神戸などに来られる時はぜひお教えください!」
と言った私の言葉をちゃんと覚えていて下さって今日のコンサートに招待して下さったのです。
有名な第九と言えど テレビでチラチラとしか観たことも聴いたこともない私達。
「イブ」という嬉しさも伴っていそいそと出かけて来ました。
さて。
大阪フィルのフルオーケストラ。
楽章が進むにすれ、楽器の参加も多くなって、、、
最後は言わずと知れた合唱の方が次々と登場、そして4人のソリスト。
角田氏の指揮は若くてアグレッシブで、そして端正。
タクトを振ると言うよりも長い指を使って両手で音楽の波を寄せては巻いたり放りなげたり、爪弾いたり…
変幻自在、大迫力でした。
なんだかベートーヴェンはやはり音楽で世の中をなんとかしたかったんじゃないか?
第九が年末に演奏される意味が私なりにわかったような気がしました。
1年間の混沌、理不尽、残酷、苦しみ…でも、やっぱり安らぎと希望を見出したい…
どうしても今ニュースで観るガザの事と重ねてしまいます。
そして、今私がヘタクソながら練習しているピアノ、ベートーヴェンのソナタの第一楽章がいやに暗くてなんだか嫌になっていましたが、きっと第二楽章はちょっと明るくなり、最後は…って、思いました😅
大団円が終了後、再び(いえ、四度)登場されたソリストさんを含めて、アンコールの優しい音楽が始まり、一瞬の後[きよしこの夜]だとわかった時はなぜか涙がこぼれました。
この寒さの中、身体の調子が悪い何人かを知っています。
でも、きっと頑張って。
Merry Christmas