小さなコート
今年も 春4月、台湾各地の三越デパートでパッチワークやソーイングのイベントが開かれるようです。
大きめのタピストリーと小物、そしてキット作品を依頼していただきました。
タピストリーは去年作った[神戸]を出させていただこう、とメドが立ちますが、困るのは(小物)です。
私にはどうも、パッチワーク満載の、凝ったバッグやポーチがなくて…。
それで去年もおととしもぬいぐるみを送りましたが、今年はいよいよ〈ゆうちゃん〉の出番です。
いろいろな大きさのゆうちゃんがいますが、写真はかなり以前、最初に作った(抱っこしやすい大きさ)のゆうちゃんの一人です。
もう長いこと寝ていたのですが 久しぶりに起きだして、私のかわりに台湾へ出張してもらいます。
私はやはり、ゆう風舎の[布と糸でつくる夢展]の時期と重なるので行けません。
私にとって、[布と糸…]はかなり重要なものなのです。
春なので、春らしいワンピースを着せよう、と ゆうちゃんのワードロープの箱の中をごそごそしていると、一番底に こんなコートが出てきました。
これは、まだ元気だった頃、母が縫ってくれたものです。
洋裁が得意だった母には、自分のものでも、人形のものでもよく作ってもらったものです。
今は洋裁上手なスタッフや知人がいて、助かりますが…。
ところで、[コート]と言えば、今の私にはどうしてもこの歌が思い浮かびます。
―お気に入りのコートの衿を立てると 心の中に風が吹く/道ばたには 食べ物もろくにない子供たち/その姿を見て 必要なことさえも 見て見ぬふりをするなんて 僕はなんてヤツなんだ……
(鏡に写った男(自分)から変えていこう)
という、MJの[Man In The Mirror]です。
この歌は 彼の作詞作曲ではありませんが、とても大切にしていた曲です。