暑い中でも…。
その人の(存在)が。
その人の(生き方)が。
その人の(人柄)が。
それだけで 私たち後輩の励みになり、勇気をいただける…。
そんな方が何人かおられ、Nさんはその代表みたいな方。
そんなNさんが 今年、絵キルトとして取り組むのに選んだのは、市川里美さんの[いちばんぼし みつけた]という、ヨーロッパの子どものための詩を集めた絵本の一場面。
「ビフテキのにおいとともに
路地の冬の夕暮れがたちこめた
六時だ
くすんだ日々のもえがらだ
ほうら はげしい夕立ちが
よごれた枯れ葉のくずや
空き地の新聞紙を
きみの足もとにまつわりつかせるよ
こわれた日除けに 煙出し口に
雨はたたきつける
町かどではわびしい辻馬車馬の
あしぶみする音 しろい息
ようやく街灯の火がともる」
という詩の通り、薄暗い雨の路地に女の子の赤いコート、赤い帽子が美しい効果を生んだ、なんともロマンチックな場面です。
体調の許す時に 少しずつ少しずつ縫っていかれるNさん。
さあ、私も
(暑い中で 冬の子供たちなんて…)
とか思ってないで、頑張ってかこうっと。