去年作った[おじいさんの山小屋]の次に 今度はクララの家を作る、とTさんが言った時にはちょっと心配しました。
クララの家=ゼーゼマン邸と言えば大きなお屋敷、高い天井の広い部屋がたぶん幾つもあって、たぶん石造りで…
そんな心配をよそに Tさんはクララの部屋から楽しそうに作り始めました。
白いレースの天蓋のついたベッド、壁紙もラブリーで車椅子も作って、ドレスを着た小さな小さなクララも…
その隣にはハイジの部屋。
色違い、柄違いの可愛い部屋。
Tさんの以前の作品[雑貨屋さん]や[ベビーショップ]を思い出させる、布と木材、意外な素材がコラボした可愛い空間が出来つつあるのを見て、私の心配はスーっと消えていきました。
そうです、何も時代考察やリアリティに捉われず、Tさんらしいクララの家が出来て行けば 観る人はとっても楽しめる…
「創作」の醍醐味、可能性は無限大ですものね。
11月23日からの[ハイジの世界展]に向けてまだ制作途中。
書斎や、ロッテンマイヤーさん、セバスチャンの居る食堂にもいろいろ小物が入ってきますよ。
クララのおうち
読書の秋
どなたが何と言おうと…
[鬼滅の刃]は、特にまだアニメ化されていないコミック本の最後の方が 何度読んでも面白く、読む度に作者、吾峠さんの
「登場人物の背景の深さ」「生き辛い人への優しい眼差し」「セリフに表れる言霊」「ときどきのユーモア」等々に感心し、天才ぶりに感動するのですが、
(そればかりに浸かっていてはダメだ🙁)
と、2冊ばかり急いで読みました。
1つは話題の新書、斎藤幸平さん著の[人新世の資本論]
世界を覆う気候変動や食料危機、新型ウイルスによる脅威等、いろいろな考察から
「では 我々はどうやっていけば…」
のヒントを指し示す、渾身の著です。
それこそ、エコバッグを使い、ストローを紙にしたり、電気自動車に乗り換えるだけでは到底防ぎきれない温暖化。
国連がとなえるsdgsでもゼンゼン追いつかない…
北半球の国の人が快適な生活を送るために、南半球の自然や人の暮らしが破壊されていく…
普段、実際に見てこなかった地球全体の逼迫した危機を知ることは本当に胸が痛いことです。
でもこの本。
前半はいろいろな論文からの考察ですからそれを唱えた人物を含め、知らない事ばかりで読みづらく…
正直、最後の5分の1くらい読めばいいかな?
そしてIさんが貸してくれた原田マハさんの
[リボルバー](幻冬社刊)
表紙の「ひまわり」の絵を見れば、ゴッホの話だなあ、と予想がつきますが、やはり稀代のストーリーテラー(と、私は勝手に思っています)マハさん。
虚実入りまじったストーリーにグイグイ引き込まれます。
そして読み終えてから改めて表カバーの「ひまわり」、裏カバーの「ひまわり」、そして最初は気づかなかった、カバーを外した表紙の「肘掛け椅子のひまわり」の絵を観ると、なんだか鳥肌ものです。
ああ、ゴッホ❗️
ああ、ゴーギャン❗️
そして
ああ、テオ❣️
ゴッホの弟、テオはもっともっと有名になってほしいです。
[※いせひでこ著[ふたりのゴッホ]、原田マハ著[たゆたえど沈まず]オススメ)
…らしい作品
昨日はとっても寒かった!でも今日は又暖かさが戻り、ホッとしました。
とは言っても来週からとうとう11月。
神戸での作品展も、ですがゆう風舎でも例年通り、少し早いクリスマス仕様にしなくっちゃと焦ります。
けっこう、ゆったりと取り組んでもらってたOさんの作品もそろそろ仕上がりにかかるかな?
これはもちろん、神戸の[ハイジ展]への協力作品です。
いろいろな方が各自いろいろ[ハイジの世界]に迫って下さっています。
このOさんの作品も モミの木の表現やマイエンフェルトの家並み、そして真ん中のヤギ達を見守るペーターとハイジ、全てが
(Oさんらしいな〜)
と思わずニッコリするテイスト。
○○らしさが出てくる、というのはとっても大切なことですね。
自信を持ってくださ〜い。
ショッキングピンクを作った人
う〜ン。本当に知らない事が多くて恥ずかしい…
久しぶりに一日中ザーザー雨の降る日。
私は「エルザ・スキャパレリ」と言う人の事を初めて知りました。
なんでだろう?
母が洋裁をしていた関係で、子どもの時からやたらモードの世界好き。
たいがいの有名なファッション・デザイナーさん達の名前は知っていたつもりですが…
ココ・シャネルのライバル、なんて言われた1920年、30年以降に大活躍した有名なデザイナーなのですね!
きっかけはこの絵本。
顔中にピンクの花が咲いている表紙。
[ショッキングピンク*ショック!](フレーベル館刊)
担当したジュリー・モースタッドさんの絵は素敵です。
ページを開けると、表紙と違ってグッと渋い色調。
渋い中にキラリと赤やピンクが少量使われていてとても素敵。
スキャパレリさんの誕生から 子ども時代、大人になってデザイナーになっていく、なんというか、劣等感から夢と想像力で未来を切り拓いていく非凡な女性の姿をとても魅力的な絵とわかりやすい文章で伝記絵本にしてあります。
なんと我がゆう風舎にはスキャパレリさんの写真入り伝記まであったのですね👀
洋服で女性の生き方まで解放していった、シャネルもスゴイけどスキャパレリさんも負けていません。
ああ、そうそう、いわゆる「ショッキングピンク」と言う色、名前を世に送り出した人なんですね。
余白
一つ、また提出していただきました。
Cさんの作品。
絵本上巻から好きなとこをピックアップして下さり、黒の刺繍糸一本どりの細やかなバックステッチと裁ちっぱなしの布のアップリケ。
ただそれだけの技法に Cさんのセンスや人柄が滲み出てなんとも清々しい印象です。
「アルプスの山々に適した布が無くて…」
と困っておられたので
「ありますよ、ありますよ^_^」
と、れいの「岩肌リバティ」の残り布をお渡ししたところ、ほんのちょっぴりを使って 白い余白を残し丁寧に糸でかがって…
雪山の感じが出ています😊
おじいさんの小屋や樹木にも さりげなく余白があってとても洒落ています。
そんな風に言ったら、まるで「謙虚」が服を着て歩いているようなCさん。
「穴があったら入りたい」
って😅😅
車で行ってみました
昨日の定休日、六甲アイランドの神戸ファッション美術館まで車で行ってみました。
準備の日はいろいろ荷物を運ぶので 車で行かないといけません。
でも、まだバイパスや阪神高速からは一旦降りて、六甲アイランド方面の阪神高速?に乗らないとダメで、平日だったせいか渋滞も多く、かなり時間がかかってしまいました。
もし観に来て下さる時はやはり JR住吉駅から六甲ライナーに乗っていらっしゃる方が速くて簡単、と思います。
写真は六甲ライナーの[アイランドセンター駅]を出る所から神戸ファッション美術館を写したもの。
安藤忠雄さんデザインの、ガッと円盤がせり出した建物、それがそうです。
沢山の階段があり、右横にエスカレーターもありますが それを上がらずにその又右側に美術館への入り口があります。
11月のその頃は[アール・ヌーヴォーの華 アルフォンス・ミュシャ展]が催されていますが、それを鑑賞されてから、でも、それは行かなくても入り口右にあるエレベーターで4階までいらしてください。
エレベーターの扉が開いたら…
そこがギャラリーですよ。
あー😮💨とにかく感染が収まっていますように…
メローなリバティで
急に寒くなりましたからね、皆さん冬物の生地に気持ちが向いて…
Oさんは紺地に大きなドットのコージュロイ、Hさんはグレーとグリーングレーのリバーシブルになったウールを買ってくれましたよ。
どちらも着易いジャンパースカートにされるみたい💕
そして11月の[ハイジ展]に向けてのB4大キルトも頑張ってくれています。
Iさんのはパネル柄の一場面をパッチワークで彩ります。
そのパッチワーク部分が又、絵の部分に溶け込むような、ピッタリの色合い。
(よくこんな色合いのリバティがあるなぁ)と感心しましたが、やはりホビーラホビーレの出したリバティなのですね。
とっても日本人好みのふんわり優しい色合いです。
完成が楽しみです😊