「出来ました!」
元気な声と共に提出されたHさんの作品。
下巻の一場面を再構築。
画面を全てアップリケで表現、天窓のある屋根裏部屋の雰囲気が丁寧に縫われたHさんらしい作品。
ところが。
あれれ…?
なんだか小さい??
裏地もつけて星どめもして綺麗に仕上げてあるのに課題のB4大にはチト小さい…
本人一瞬、(エッ)て感じでしたが 大き過ぎたら直すの少し大変ですが、小さいと縁をつければゼンゼンO K。
お店に少しだけ残っていた紺色のレースをつけるとなんだかよけいに夜らしく、カッコよくなりましたよ。
ちっちゃなブーツ
感染状況と、歳いった私の体力…だけが心配のタネですが あとはとっても楽しみな[ハイジ展]
東京在住の編集者Nさんも、名古屋の友も、大阪の方も、明石の方も来てくださると仰って下さって…
チョコチョコ縫ってきたものを貼ったり飾ったり置いたり…します、楽しんでもらえたらなあ、と思います。
提出してもらった協力作品も私自身、楽しんだり感心したり。
Dabidiさんのクララ。
お嬢様らしい、袖のフワッとしたドレスはパープルにグリーンが効かせてあって。
キュッとしたスタンドカラー、ウエスト付近には刺繍で作ったピンタック。
レースの広いつけ襟。
これは若い人の間で今流行中ですよね。
でもでも…
「何が一番苦労したの?」
の質問に
「ブーツ!」
とのこと。
薄手の本革で作られた編み上げブーツ。
スゴイでーす💓
クララのおうち
去年作った[おじいさんの山小屋]の次に 今度はクララの家を作る、とTさんが言った時にはちょっと心配しました。
クララの家=ゼーゼマン邸と言えば大きなお屋敷、高い天井の広い部屋がたぶん幾つもあって、たぶん石造りで…
そんな心配をよそに Tさんはクララの部屋から楽しそうに作り始めました。
白いレースの天蓋のついたベッド、壁紙もラブリーで車椅子も作って、ドレスを着た小さな小さなクララも…
その隣にはハイジの部屋。
色違い、柄違いの可愛い部屋。
Tさんの以前の作品[雑貨屋さん]や[ベビーショップ]を思い出させる、布と木材、意外な素材がコラボした可愛い空間が出来つつあるのを見て、私の心配はスーっと消えていきました。
そうです、何も時代考察やリアリティに捉われず、Tさんらしいクララの家が出来て行けば 観る人はとっても楽しめる…
「創作」の醍醐味、可能性は無限大ですものね。
11月23日からの[ハイジの世界展]に向けてまだ制作途中。
書斎や、ロッテンマイヤーさん、セバスチャンの居る食堂にもいろいろ小物が入ってきますよ。
読書の秋
どなたが何と言おうと…
[鬼滅の刃]は、特にまだアニメ化されていないコミック本の最後の方が 何度読んでも面白く、読む度に作者、吾峠さんの
「登場人物の背景の深さ」「生き辛い人への優しい眼差し」「セリフに表れる言霊」「ときどきのユーモア」等々に感心し、天才ぶりに感動するのですが、
(そればかりに浸かっていてはダメだ🙁)
と、2冊ばかり急いで読みました。
1つは話題の新書、斎藤幸平さん著の[人新世の資本論]
世界を覆う気候変動や食料危機、新型ウイルスによる脅威等、いろいろな考察から
「では 我々はどうやっていけば…」
のヒントを指し示す、渾身の著です。
それこそ、エコバッグを使い、ストローを紙にしたり、電気自動車に乗り換えるだけでは到底防ぎきれない温暖化。
国連がとなえるsdgsでもゼンゼン追いつかない…
北半球の国の人が快適な生活を送るために、南半球の自然や人の暮らしが破壊されていく…
普段、実際に見てこなかった地球全体の逼迫した危機を知ることは本当に胸が痛いことです。
でもこの本。
前半はいろいろな論文からの考察ですからそれを唱えた人物を含め、知らない事ばかりで読みづらく…
正直、最後の5分の1くらい読めばいいかな?
そしてIさんが貸してくれた原田マハさんの
[リボルバー](幻冬社刊)
表紙の「ひまわり」の絵を見れば、ゴッホの話だなあ、と予想がつきますが、やはり稀代のストーリーテラー(と、私は勝手に思っています)マハさん。
虚実入りまじったストーリーにグイグイ引き込まれます。
そして読み終えてから改めて表カバーの「ひまわり」、裏カバーの「ひまわり」、そして最初は気づかなかった、カバーを外した表紙の「肘掛け椅子のひまわり」の絵を観ると、なんだか鳥肌ものです。
ああ、ゴッホ❗️
ああ、ゴーギャン❗️
そして
ああ、テオ❣️
ゴッホの弟、テオはもっともっと有名になってほしいです。
[※いせひでこ著[ふたりのゴッホ]、原田マハ著[たゆたえど沈まず]オススメ)
…らしい作品
昨日はとっても寒かった!でも今日は又暖かさが戻り、ホッとしました。
とは言っても来週からとうとう11月。
神戸での作品展も、ですがゆう風舎でも例年通り、少し早いクリスマス仕様にしなくっちゃと焦ります。
けっこう、ゆったりと取り組んでもらってたOさんの作品もそろそろ仕上がりにかかるかな?
これはもちろん、神戸の[ハイジ展]への協力作品です。
いろいろな方が各自いろいろ[ハイジの世界]に迫って下さっています。
このOさんの作品も モミの木の表現やマイエンフェルトの家並み、そして真ん中のヤギ達を見守るペーターとハイジ、全てが
(Oさんらしいな〜)
と思わずニッコリするテイスト。
○○らしさが出てくる、というのはとっても大切なことですね。
自信を持ってくださ〜い。
ショッキングピンクを作った人
う〜ン。本当に知らない事が多くて恥ずかしい…
久しぶりに一日中ザーザー雨の降る日。
私は「エルザ・スキャパレリ」と言う人の事を初めて知りました。
なんでだろう?
母が洋裁をしていた関係で、子どもの時からやたらモードの世界好き。
たいがいの有名なファッション・デザイナーさん達の名前は知っていたつもりですが…
ココ・シャネルのライバル、なんて言われた1920年、30年以降に大活躍した有名なデザイナーなのですね!
きっかけはこの絵本。
顔中にピンクの花が咲いている表紙。
[ショッキングピンク*ショック!](フレーベル館刊)
担当したジュリー・モースタッドさんの絵は素敵です。
ページを開けると、表紙と違ってグッと渋い色調。
渋い中にキラリと赤やピンクが少量使われていてとても素敵。
スキャパレリさんの誕生から 子ども時代、大人になってデザイナーになっていく、なんというか、劣等感から夢と想像力で未来を切り拓いていく非凡な女性の姿をとても魅力的な絵とわかりやすい文章で伝記絵本にしてあります。
なんと我がゆう風舎にはスキャパレリさんの写真入り伝記まであったのですね👀
洋服で女性の生き方まで解放していった、シャネルもスゴイけどスキャパレリさんも負けていません。
ああ、そうそう、いわゆる「ショッキングピンク」と言う色、名前を世に送り出した人なんですね。