ハイジと本

2020年8月29日(土) ブログ
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どんなにIT時代で便利な世の中になっても「本を読む子」になる事がとても大切、と思って絵本図書館をやっています。 
絵本は「本」への入り口だと思っているからです。
 
とは言っても、絵キルトの題材に[ハイジ]を選んだ時点では ただただアルプスの自然児ハイジや山羊のミルクやクララと並んで寝る干し草のベッドや丸窓や…とそんな幼い頃からの憧れしか思い浮かんでいませんでした。
 
でも改めて原作を読んでみると、確かに「ハイジ」というひたむきで、他人を思いやる、しかも感性豊かな 魅力的な少女が頑ななおじいさんや、ある意味成長を止めていた病弱なクララや、その他の人達を変えていく物語ではあるけれど、やはり「ハイジ」自身の成長の物語でもあることが判りました。
 
そのきっかけとなるのはやはり、絵本だったのです。
 
アルプスの山に感動し、山羊となかよし、駆け回っていたハイジは ペーターの言う
「山では文字なんていらないのさ」
という言葉を信じ、クララとのせっかくの学習時間でもゼンゼン真面目に勉強しませんでした。
 
そんなハイジに本の魅力を教えてくれたのはクララのおばあさま。
ハイジの故郷アルプスの絵の描いてある絵本を見せてくれたのです。
ハイジの目は輝きます。
それは同時に 深刻なホームシックをもたらすのですが…。
 
でも、読んでもらうばかりより、自分で読みたい、という気持ちが芽生え、ハイジは一生懸命文字に取り組み、だんだん本が読めるようになるのです。
 
そうして下巻では盲目で、何の楽しみもなかったペーターのおばあさんに おばあさんの好きだった詩を読んであげて喜ばすことができるのです。
 
そして毎日行けないために 孫であるペーターに「スパルタ教育」?で文字を覚えさせる、という離れ技までします。
 
そんなこともあり、下巻の表紙は○○○…にしましたよ😅