ロックウェル

2009年5月17日(日) ブログ
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ノーマン・ロックウェル…
1900年台に活躍したアメリカで最も有名な画家です。
無知な私は 有名ではあるけれど、いわゆる流行作家、イラストレーター、というふうに思っていました。
でも、彼もやはり素晴らしい芸術家だと知りました。
夕べの[美の巨人たち]を見て、です。
何度も言っているかもしれませんが、この番組、テレビ東京か、テレビ大阪か、テレビ瀬戸内などが入る方は土曜日の午後10時から、ぜひぜひ、ぜひ!みてください。
たった30分で 感動し、物識りになった気がし、(人間て素晴らしい!)と言う気になります。
小林薫さんの飄々として、又きっぱりとしたナレーションがまたいいのです。
昨日の絵は[新しいご近所さん]
ある晴れた春の日、引っ越してきた黒人の兄妹と三人の白人の子供が対峙している、一見微笑ましい絵です。
でもロックウェルの生きたその当時は、堂々と[白人専用]と書かれたレストランがあり、白人ばかりだった小学校に一人の少女が入学するのに大変な抗議行動が起こり、その中、警察に囲まれて少女は登校、といった時代です。
何気ない日常の風景に、ロックウェルは夢と希望を描いていました。
黒人の男の子は恥ずかしそうに後ろ手にキャッチャーミットを持っているし、オシャレに髪を結いあげた妹はとても可愛いピンクのワンピースを着ています。
(これだ!)と思いました。
ロックウェルの時代はもちろん悲惨な戦争や大恐慌があったのですがロックウェルは
「現実にどんな悲惨な状況があるにせよ、私の描く世界はあくまで(こうあってほしい)という世界…」
それが人々の心に染みていってほしい、と願っていたに違いありません。
ロックウェルが亡くなってから31年…。
番組の最後にオバマ新大統領の就任演説の姿、聞き入る老黒人男性の姿が映し出されて
Dream come true…)
とありました(;_;)