球子さん

2016年3月13日(日) ブログ
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3月に入るとますます加速的に日々が過ぎて行くような気がします。

作品展に出していただく方々には毎年シンドイ目をしていただき、申し訳ない思いもあるものの、密かに私は
(その方の持っておられる能力を表に引き出すのが役目では?)
なーんてエラそうな自負を感じたりして毎年強行しています(^^;;

この方もそう。
控えめで奥ゆかしく、いつも仏様のような笑顔。
私のキットを地道にコツコツと作り続けて下さり、もう充分技術はあるのだから、と
「ぜひ、キットではない、Cさんの好きなモチーフで…」
と、オススメしても
「先生のキットを全部してから(*^^*)」
なんて、誤魔化されていました(^^;;

でも、数年前から少しずつCさんのカラーが出てきましたよ。
きちんとした仕事に支えられた、独特のユーモアが見え隠れする作風。
その人柄そのものの作品は静かな評判を呼んでいました。

そして今年のモチーフはさらにユニーク!
小さな小さな写真を示されて
「これって出来ますでしょうか?」
と恥ずかしそうに笑いながら言われたCさん。
一目見てそれは日本画の巨匠、片岡球子さんの絵だとわかりました。

スゴーイ!
これを絵キルトで表わそうというのですから。
ビックリすると共に嬉しくなった私も、それから一生懸命材料探し、布探しをしました。

「難しい、難しい…」と言いながら頑張ったCさん。

見事な出来映えですよね!
残念ながら亡くなってしまった球子さんですが、見られたらなんとおっしゃったでしょう?

余談ですが、実は私は実際の球子さんを近くで拝見したことがあります。

遠い昔、「一期校」として愛知芸大を受けたことがあるのです(^^;;
一次試験の石膏デッサン。
その時の監督教官が球子先生だったのです。

独特のヘアスタイルに威厳のある面立ち。
怖〜い、でしたよ(≧∇≦)