橋をかける

2017年9月1日(金) ブログ
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9月1日。 
(こんなに早く秋になってもらっても…)
と、心と身体、服装、が追いついていけないわ、と思いながら、
(どうせ、又残暑が戻るつらい日々が来るに違いない…)
とか、懐疑的になりながら。
 
でもやっぱり嬉しい、気持ちが良い乾いた空気です。
 
お空にゃ、ぽっかり羊雲(*´∇`*)
 
昨日、頼んでもらっていた美智子皇后の、[第26回IBBYニューデリー大会(1998年)基調講演  子供の本を通しての平和  ー子供時代の読書の思い出ー](すえもりブックス)が届きました。
 
本題は[橋をかける]
となっています。
 
古本で探したので表紙カバーも無く、真っ白な本。
 
短い文章ですから半分は英語バージョンが収めてあります。
 
子供のために図書館や絵本図書館を開いている者にとっては全文大きく印刷して貼っておきたいような文章です。
 
つましく謙虚で平易でありながら思慮深く…。
 
少しだけ…
 
「生まれて以来、人は自分と周囲との間に、一つ一つ橋をかけ、人とも、物ともつながりを深め、それを自分の世界として生きていきます。
この橋がかからなかったり、かけても橋としての機能を果たさなかったり、時として橋をかける意志を失った時、人は孤立し、平和を失います。
この橋は外に向かうだけでなく、内にも向かい、自分と自分自身との間にも絶えずかけ続けられ、本当の自分を発見し、自己の確立をうながしていくように思います。
 
私の子供の時代は、戦争による疎開生活をはさみながらも、年長者の手に護られた、比較的平穏なものであったと思います。
そのような中でも、度重なる生活環境の変化は、子供には負担であり、私は時に周囲との関係に不安を覚えたり、なかなか折り合いのつかない自分自身との関係に、疲れてしまったりしたことを覚えています。
そのような時、何冊かの本が身近にあったことが、どんなに自分を楽しませ、励まし、個々の問題を解かないまでも、自分を歩き続けさせてくれたか。
私の限られた経験が、果たして何かのお役に立つものかと心配ですが、思い出すままにお話をしてみたいと思います。」
 
ね?読んでみたいでしょ?(^^;;
 
そして
「どうかこれからも、これまでと同じく、本が子供の大切な友となり、助けとなることを信じ、子供達と本とを結ぶIBBYの大切な仕事をお続け下さい。
 
   子供達が、自分の中に、しっかりとした根を持つために
 
   子供達が、喜びと想像の強い翼を持つために
 
   子供達が、痛みを伴う愛を知るために
 
そして、子供達が人生の複雑さに耐え、それぞれに与えられた人生を受け入れて生き、やがて一人一人、私共全てのふるさとであるこの地球で、平和の道具となっていくために。」
 
と終わられています。